■札幌市青少年科学館

開館20周年を機に、時代に合わせた科学教育を模索
子どもから大人までを対象とする教室や講座を積極展開するなど、
関係団体と連携して「総合学習」に対応したプログラムを用意


 北海道・札幌市の副都心として整備が進む「新札幌」駅は、ホテルにダイエーやサンピアザといった流通が入居した一大ターミナルになっている。そのにぎやかな売り場を抜けて5分、目の前に広場、右手にシルバーとクリアガラスで壁面を構成した建物が姿を現す。これが札幌市青少年科学館である。1981(昭和56)年にオープンで、北海道では旭川市青少年科学館に続いての登場だが、わが国全体で青少年向け科学館をとらえると、老舗に属する。現在の外観は1997(平成9)年にリニューアルされたもので、隣の「サンピアザ水族館」もこのときにオープンしている。
 2002年現在の施設構成は、道内最大のプラネタリウムと常設展示スペースに大別される。他の科学館と同様の構成である(というか他が追随したともいえるのだが)。札幌市が建設、運営は(財)札幌市生涯学習振興財団が担当している。市の事業という成り立ちもあって、札幌市内の小中校のほとんどが科学の学習に学校単位で訪れている。

 2000年からは、中学生以下の入場料が無料化されたことから、平日に子供連れの親子や、子供だけのリピーターなど個人客が増える傾向にある。開館後、20周年を迎えた2001年からは、子供の理科離れへの対応として、科学館独自の教室運営を全国的な科学教育啓発事業団体と提携し、「総合学習」を意識したプログラムへの拡充をスタートさせている。また、展示物についても、科学技術の進歩に合わせてスクラップ&リニューアルを進める。プラネタリウムでは、月別にテーマを設定した投映や新作番組の導入等よりリピートの確保を図っている。

 「レジャーパークの最新動向」では:大都市内立地の利便性を活かして、学校や市民との連携を図りながら、学校週休二日時代の新しい科学館づくりを進める同館の状況を報告している。

※誌面の一部を紹介します



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